お待たせしました、
前篇に続き、後篇です。
7.3.sat (仏時間)
お昼からJAPAN EXPOで
WOTAKU WORLD WAVEさんのショータイムにゲストDJ & VJ。
と、その前に同会場でカラオケ大会をしていたので、景気付けにGERU-C閣下も乱入。ちょっと大人げないがw ペガサス幻想を熱唱して会場大盛り上がり。
そんなわけで定刻通り、DJスタート。
もともとはGERU-C閣下への依頼だったけど、30分いただけたので、坂本技師長とsinもプレイさせてもらう。要するにオタクロで30分いただいたような感じ。貴重な時間をありがとうございます。
我々の後はメインである、宮沢純さんのライブパフォーマンスと、魅惑のクニオ♂さんのDJ。WOTAKU WORLD WAVEさんは日本からもサポーターが多数来仏。
オタ芸を披露して、現地の観客を圧倒していました。つーか、みんなオタ芸見てびっくりしてたなw 写真撮りまくってた。
DJタイムではあるんだけど、会場は椅子が並んでて、みんな座った状態なのね。まだクラブ的にアニソンで踊って遊ぶってスタイルも浸透してないので、環境作りも含めて、こちらがもっとエスコートしてあげる必要があるね。
宮沢さんは「日本の10年前って感じですかねぇ」って言ってたけど、その通りな感じでした。でも育てがいがあるよね。これからが楽しみです。
ここで会場内を何枚か。
セクシーすぎるエース登場。たまらん。
Heinekenでできたアルカディア号!
戦士の銃も!
おぉ! アタッカーYOUじゃないか! 日本に比べるとDVD BOXがかなり安い。
ちびリンク! かわいいなぁ。
ゲットバッカーズの2人はいい味出してたw
アンニュイなナミ。美しい。
日本人のコスさんとはまた違った良さのあるヨーコ。いいなぁ! この子に不二子ちゃんやってもらいたい。
俺的コスプレグランプリに輝いたのはこちらの赤ちゃんレイだ! もう連れて帰りたくなっちゃうねw
終了後、ホテルに一旦戻りルーブル美術館付近をぶらついていると、ガイナックスの山賀博之監督から電話。
山賀さんもパリに訪れているとの事で、午前中にGERU-C閣下が「都合ついたら食事でも」とお誘いしていたのだった。技師長と共にご一緒させていただく。
実は山賀さんは、1回目(#00)のオタクロに来ていただいた事がある。その時はご挨拶しただけでちゃんとお話もできなかったのだが、5年の月日をまたいで、ちゃんとお話できて嬉しかった。まさかパリでお会いする事になるとは。
「またガイナ祭りやってください!」と伝えられて感無量である。もし将来、またガイナ祭りをやる事があったら、ぜひオタクロもサポートさせてください。
7.4.sun (仏時間)
JAPAN EXPO最終日。
Anipunkメンバーは午前中にリハがあるので、かなり早い時間に出発。VJの自分は後でもいいだろうと、部屋で休んでいたら、GERU-C閣下から「至急会場まで来てくれ!」とコール。
「イカを見に行って来る」と謎のメッセージを残したまま行方不明の技師長は諦めて、sinと二人、JAPAN EXPO会場に向かう。
電車に乗ってしばらく。ふと気がつくと、見慣れない駅に留まっている。
路線が途中で分岐してるんだけど、違う方向の電車に乗ってしまったらしい…。どおりで空いてるわけだ…。慌てて降りて引き返す。
分岐点前の駅まで戻ったはいいが、ホームがたくさんあって、どこが会場行きのホームなのかわからない。周りはフランス語ばかりで今一自信が持てず、ガイドブックを見ながら困った顔をしていると、いかにもな少年グループが手招きしてくる。
「こっちだよ!」(フランス語)
「JAPAN EXPOはこっちだよ!」(フランス語)
おぉ! 魂の兄弟たちよ!
俺たちを仲間だと察知したかっ! 魂の兄弟であれば言葉の壁などおそるるにたらず!
ほんとありがとな。マジ助かったぜ!
そんな仕込みのような感動エピソードを交えて、なんとかお昼頃到着。すごい人、人、人。最終日、この4日間で一番の人出なのは間違いないだろう。
楽屋に直行。GERU-C閣下と合流。通訳兼、担当者のエマニュエルさんと挨拶もそこそこに、機材チェックのためにライブ会場へ。他バンドのリハも詰まってるので、すぐに確認したいらしい。
ちなみにライブ会場までの移動は専用車(ベンツだったよw)を使う。
乗車すると「PS2もあるよ」とエマさん。こんな切羽詰まった状態でPS2やる余裕はない。
Anipunkの楽屋も本会場、ステージ裏と2ヶ所も用意されてる。すごいVIP待遇だ! 昨日までのドサ周りのような日々が嘘みたいじゃないかw
ライブ会場に着くと、X JAPANさんのリハ中で独特の緊張感。そんな中、映像オペレータのボスを紹介される。
もちろん日本語は通じないので、通訳してもらいながら打ち合わせ。
ステージの映像周りのシステムを教えてくれたので、どんな事ができるのかだいたい把握。
すぐさま機材を接続。こんな時に限ってなかなか映像がOUTされなくてちょっと焦るが、設定をいじってなんとかクリア。
持ち込んだALIENWAREの7色に光るキーボードは映像オペの間でも興味深々のようで、写真撮りにきたりで大人気だった。フランスじゃALIENWARE売ってないのかな。こういった暗い場所では実際便利なのよこれ。
せっかくカメラがたくさんあるので、こちらの映像だけでスクリーンを占有したらもったいない。チェンジのタイミングは俺から合図するので、1コーラス目はこちらの映像素材、2コーラス目からはカメラでAnipunkメンバーを抜いほしいとお願いする。
機材の接続OK、打ち合わせも終わり、一安心してトイレに行くと、只ならぬオーラを漂わせている方が乾燥機で手を乾かしてる。とりあえず「お疲れ様で〜す」と挨拶したらYOSHIKI様だった。会釈してくださいました。
そんなこんなで準備は完了。本番までしばらくあるので、楽屋で過ごす。今日で4日目。疲労もピークで、動く気にならない。
Anipunkメンバーはライブ直前まで6件のインタビューをこなすそうだ。休む暇はないようだ。大丈夫かな。
ライブ1時間前になってAnipunkメンバーもインタビューを終え、楽屋に戻ってきた。これからライブ会場に入る。
連日の疲れと、ライブ前のインタビュー対応で満身創痍のGERU-C閣下。「こんな状態で大丈夫かな…」とつぶやく。こんなに疲れた顔を見るのもあまりない。
エージェントさんに交渉していただいた結果、時間は短いが、Anipunkライブの前にDJタイムをもらえた。
なんとか間に合った坂本技師長とsinがステージでDJをセッティングする。
ちなみにこれが技師長が見てきたと言うイカ。本当にイカだった。
映像オペが「これでモニタできるよ」とインカムを渡してくれる。
なんでドシロウトの俺がこんなに偉そうにしてるんだwww
ほどなくして喧騒の中から、すーっと聴きなれた曲が聴こえてきた。オタクロの海外初セレクトは宇宙戦艦ヤマトか。ナイスDJ。うちららしいセレクトだ。
すぐさまオタクロマークをスクリーンに送出する。
オタクロの旗はまだないから、これが旗のつもり。オタクロドクロだ。旗を上げろ〜!
なんか、色んな意味で「始まったなぁ…」と思う。
「O、TA、KU………?」
オタクロマークを見た映像オペがつぶやく。「CHRONICLE」が英語なのでどう発音したらいいのかわからないらしい。
「オタク、クロニクル! アニメーション! テーマソング! ディージェーパーティー!!!」
「ウィ!」
よし、(たぶん)伝わったw
Anipunkのステージをお借りしてる身分で偉そうだが、今、この瞬間、
オタクロは海を渡ったぜ!
ほんのちょっとの時間だけどね。
さぁ、フロア暖めてちょうだい。
袖でスタンバってるGERU-C閣下と目が合う。拳を上げた。俺も上げた。スイッチ入ったみたいだ。やっぱどんなに疲れててもステージを前にすると、アドレナリンが出る生き物なんだなぁと思って安心した。
じょじょにお客さんも集まってきた。
Anipunkメンバーの準備も完了したようだ。残念だけど、オタクロタイムはこれで終了。次はオタクロでパリに来られるようにがんばろう。
sinのMCでAnipunkのライブがスタートした。よくもまぁこんな状況ですぐさまMC入れられるな。皆たくましくなっている。
Anipunk、いつものようにエヴァの[Decisive Battle]から始まる。
爆音がピリピリと肌に当たる感じがする。
このためにパリまで来たのね。
毎日、熱かったなぁ。
もうサンドウィッチとピザはいいよ。
クーラー入れようぜ。
もっと冷たい飲み物ないのかよ。
明日の早朝にはパリを発たないといけない。
今朝までは灼熱のパリにうんざりしていたはずなのに、もうちょっと居たかったなぁと、そんな気分になった。
Anipunkの爆音に交じって、インカムからクルーたちの指示が聞こえてくる。それはまるで戦場で兵士たちが交信しあってるようだ。
フランス語なので詳しくはわからないけど、雰囲気でわかる。
「カメラもっとよせろ!」
「ヒュ〜♪ ベストショットだ!」
「ドラムにフォーカスしろ!」
映像送出ブースからはカメラの映像が全て一望できる。Anipunkのかっちょいい映像がビシビシ入ってくる。
映像オペのボスがスクリーンに映像をアサインする。
映像オペレータってカッコイイな。いやいや、カッコイイのはAnipunkの方だ。
ひたすらに全力で演奏し続けるAnipunk。
このステージに立つまで、灼熱の壁をいくつも乗り越えてきた。
この5人を突き動かしてるモノってなんなんだろう。
40分。あっと言う間に感じる。
最後の曲はドラゴンボールから[摩訶不思議アドベンチャー]。
「ラストソング、ドラゴンボール!」とインカムに向かって叫ぶと、映像オペたちから「オォーーーッ!」と反応が返ってきた。ジャンプに国境はないな。
ステージでは皆で
「か〜め〜は〜め〜波〜!!!!」とシャウト。
実は袖裏でも
俺と映像オペ全員でかめはめ波をしていた。
全13曲で演奏終了。
オーディエンスはアンコール(「再放送〜!」の声もw)してくれたが、時間の都合でやらしてもらえなかった。Anipunkメンバーも悔しがっていた。
帰ってきたGERU-C閣下とハンドシェイク&ハグ。体が溶岩のように熱かった。Anipunk、みんないい顔してました。
矢吹ジョーのごとく燃え尽きたGERU-C閣下。
しかしAnipunkに休んでる暇はない。これからサイン会があるのだ! 急いでサイン会会場に向かうAnipunkメンバー。
サイン会?
嫌な予感が…まさか今回も一人って事はないよなwww
そんな心配をする必要もなく、100人以上の人が並んでくれたらしいです。
まるで外タレの記者会見みたいだ(いや、実際、外タレなんだけどねw)。
最後のビッグステージを終え、これにてAnipunkとの旅はおしまい。
ヒゴくん、卍リョウ卍くん、ADACHIくん、次郎くん、そしてGERU-C閣下、本当にお疲れ様でした。
重い楽器をかついで、灼熱のパリを汗だくで歩いていた君たちの背中を、俺は忘れませんよ。
かなりハードな日程だったけど、Anipunkのおかげでとても良い経験させてもらえました。ありがとうAnipunk & パリのJAPAN EXPOクルー!! 同行したみんなもお疲れ様でした!
くたくたになりながらホテルへ。担当のエマニュエルさん交えて打ち上げ。オタクロチームは翌日の早朝、パリを発たないといけないので、早めに別れを告げる。
そしてまた15時間かけて帰国。
モスクワでチェブラーシカ(アイデンティティを求めてさまよう正体不明の生き物)を見つけたのでジャパンまで連行する事にした。
成田に着くとロストバケージ。最後の最後までなんかあるなぁ。
このレポートの〆として、7.4 Anipunkライブのバックステージクリップを予告編として公開します。
ちょっとは雰囲気伝わるかな。ちゃんとした編集映像は改めてAnipunkサイドからUPされるでしょう。
さてと、Anipunkの一歩に便乗させてもらってオタクロも海外での第一歩を踏ませてもらいましたが、次はどこ行こうかね。次はアジアがいいなぁ! うん、アジアだ。アジアでフルスペックのオタクロやろう。
長文のお付き合いありがとうございました。